2015年11月16日月曜日

11月9日の活動レポート

◎内容
①Code for Japanの感想
②後期プロジェクトの模造紙評価

報告が大変遅くなり申し訳ありません。
今回の未来研では後期プロジェクトの中間発表である模造紙評価が行われました。


模造紙評価の前に、週末に県外で活動してきた学生の報告を行います。
11月6日から8日にかけて開催されたCode for Japan forum2015に、未来研の学生がグラフィックレコーダーとして参加してきました。中にはレコーダー初挑戦の学生もおり、各参加者から感想を話してもらいました。

まず、今回初レコーディングの野田とレコーディング初心者の赤松から感想がありました。

野田は「グラフィックレコーディングは初めてだったけれどとても楽しかった。今回のテーマは『参加者でもわかるようにグラフィレコーディングをする』だったが、本当にそうなのかな?と疑問を感じた。そこから『そもそもグラフィックレコーディングってなんだろう?』ということを考え直すようになった」と、率直に自分が思った疑問を感想として話してくれました。

ある程度レコーディング経験のある赤松からは、「グラレコがなかなかうまくいかないと感じていたが、『時系列順に参加者の発言を書くのではなく、最初から構成を考えておくと書きやすくなる』とのアドバイスをいただいてとても嬉しかった。このようなアドバイスは外部に出たからこそ貰えたものだと思った」と、自分が成長できたことを嬉しそうに話していました。

二人とも、自分の嬉しい体験から新たな発見や疑問があったことを自分の目線で話してくれたところが面白かったです。


今回の参加者で唯一3年生の松田先輩からは、グラレコを通した自分の性格の気づきについてお話がありました。「自分は紙で可視化するより、話し合いに参加し、その話し合いを整理していく方が向いていると感じた。また、赤松の言う『時系列順』にもメリットはあるが、紙面にリアルタイムでまとめることは難しいのではと思った。」という話ぶりから、紙面に起こす構成の向き不向きにも注目していたようでした。


古本先輩からは「グラフィックレコーディングをする時に、三澤さんから「自分でまとめられるところだけ書いた方がいい」とアドバイスを貰った。それを実践したところ、今まで他の人がレコーディングしていた記録の構成の意味がわかってきたので、できなくてもやってみることが大切だと感じた」とのお話でした。


望月会長はCode for Japanの開催意味とそれに対して自分たちは何のために参加したのか、についてお話していただいた後、「私はグラフィックレコーディングという手段を使って学びに行かせてもらっている。今回のCode for Japanでは参加者の人が話し合っているのを聞き、市民だけではなく行政の人も社会問題を改善しようとCode for Japanに訪れていた様子を見て、地方は何もやっていないイメージが払拭された」とお話されていました。

私もグラフィックレコーディングを通じて他大学に訪れたことがあります。
そこではグラフィックレコーディングを学んだのは勿論、その大学の生徒が地域に貢献している取り組みに驚いたことを望月会長の話を聞いて思い出しました。
ただ技術を学ぶだけなら自分たちだけでも学ぶことができますが、外部に出ると目的のこと以外も学べるのが外部に出る良さの一つでもあるんだなと感じました。


今回たくさんの部員が感想を話してくれましたが、その感想が感想を聞いてる側にも学びに繋がるように、感想を言う際の助言が安武先生からありました。
「感想を話すときには個人からの感想を話す『ミクロ視点』、そこで行われたワークショップなどテーマを話す『中間の視点』、そもそもこのワークショップとはいつ行われたのか?などの全体のことを話す『マクロ視点』の話の三つの視点があると聞いてる人もわかりやすい。
また、そのワークショップに行く前に立てた自分の目標が達成したのかどうかを感想の時に振り返ると自分の学習にもつながる」とのことでした。


Code for Japan forum2015の感想が終わった後、模造紙評価を行いました。


今回の評価ではインタビューして集めた情報を自分たちで決めたり先生にアドバイスをいただいた情報整理の手法で整理し、その手法を試した結果の報告を行いました。

後期プロジェクトの中締めともいえる重要な発表だったため、自分たちチームの現状を述べた後、その手法を試した結果、わかりそうなことやわからないことを相手にわかりやすく簡潔に話す事が求められました。


私たちのチームは「就活の情報収集」というテーマだったので、「就職活動全般について、どんな情報を求めたか?それらをどのように集めたのか?その結果何がわかったのかということ明らかにしたい」というのが目的でした。
そして目的を明らかにするために「対称クラスター表」という手法を使っていたのですが、たくさんの情報があったため、まとめていくうちに本来の目的を忘れ、不必要な情報まで無意識に取り入れようとしていたことが今回の発表でわかりました。

全体的に私たちと同じ傾向があったようなので、安武先生からは「自分たちが明らかにしたいことを忘れずに難しく考えず頑張ってください」とアドバイスがありました。


たくさんの情報の中から自分が勝手に「この情報がいい!」と判断してしまい、事実と関係ないものまでまとめてしまうと元々の目的がわからなくなってしまうようです。
先生がこの前おっしゃっていた「引いた目線で物を見る」ということを忘れてしまうと、ややこしくなって次に何をすればいいのかわからなくなってしまうというのを身をもって体験しました。

次からは今回の体験を生かし、引いた目線で物を見ることを今まで以上に意識したいと思います。


2年ビジュアル:田尾柚花

2015年11月4日水曜日

11月2日の活動レポート

◎内容
①諸連絡
②前期プロジェクトについて
③後期プロジェクトについて

今日は現在進めている後期プロジェクトの進捗確認が主だった内容でした。
また、今週末に開催予定のイベント「 Code for Japan Summit2015」へ参加する学生についての説明や、未来研の運営に関しての先生からの所見等も併せて報告されました。


「Code for Japan Summit」には昨年も何人かの学生がグラフィックレコーディングのアシスタントを兼ねて参加していました。そこから社会人の方々とのつながりや参加学生の意識の変化もあってか成長の伸びしろを見せた者が何人もおり、今年も未来研内からレコーダーとしての参加者を募っていました。今年はグラフィックレコーディング熟練者は4年生の2名のみ、あとは初参加、または初心者の者が4人、計6人でそれぞれ参加してきます。

私は昨年参加したメンバーの一人でしたが、拙いレコーディングながらも全く知らない世界のお話を集中して聞いていたので終始楽しかったのを今でも覚えています。
緊張の面持ちで参加を決めた学生もいたようですが、デザインという広い世界の中の各所で活躍されている方のお話を聞けるとても貴重な機会なので楽しんでいってこられたらいいなあと思っています。
イベントから帰ってきた後の学生の話を聞くのが今からとても楽しみです。


未来研の運営に関しては、現在運営を担っている3年生の状況や、それに対する先輩・後輩の向き合い方についてのお話がありました。
現在の未来研には、何となくスッキリしない個々の関係や現在のプロジェクトへのモヤモヤなど、水面下での問題が見えづらいながらも確かに存在しています。これに対して動いていく3年執行部の行うことを、各学年は各々の役割を認識しながら向き合ってほしい、とのお話でした。
4年生は最上級学年であり、およそ半数は未来研に一番長く在籍している学年です。また、2年生は来年度執行部を引き継ぎ、組織運営を行っていきます。
各々の役割とは、そうした今までの経験や次の年への準備を見据えながら、これからどうしていけば良いのか、自分たちはどうしていくかを考えることです。
2年生の私の代であれば、現在の状況や運営から、問題も改善も含めて何を上級生から引き継いで、何を変えていくべきなのか。前回のブログ記事で田尾が「引いた視点で見る」と書いていましたが、こういうところにも「引いた視点」は用いるべきなのだな、と思います。


話は変わり、現在も引き続き進めている前期プロジェクト、そして後期プロジェクトの話です。
「前期」というからには今年の初夏前後からスタートしている前期プロジェクトですが、前述した未来研の運営について検討した結果、いくつかのプロジェクトを一時休止することになりました。
この理由としては、未来研の運営指針のひとつとして「やってよかった!」という満足感を生み出す「部活動でのUX」があります。既に後期のプロジェクトに入っている状況で、複数の案件を抱えていることはあまり良いことではありません。これから各プロジェクトに追い込みのかかる時期でもあり、一部のチームには後期プロジェクトにも遅れがみられます。ユーザー(学生)の満足の為には精神的にも笑顔の薄くなる状態を維持するのは得策でないとして、優先順位の低いものから一時休止という形をとり、後期プロジェクトに集中することに決まりました。

本来ならば前期内で収まる予定だったプロジェクトですが、チームごとの問題点や予定外の事象が相次いだ部分もあり、年末にまで及ぶこととなってしまいました。
しかし、このような失敗は今のうちに経験しておいてラッキーなのかもしれない、とも感じます。上手くいきすぎるものからは自分に得るものが少ないからです。
何が足りなかったのか、どう改善すればよかったのか、考え方は先ほどの未来研運営について触れた部分と殆ど変わりはないのではないでしょうか。


その後、各自の活動へ。悩みながらも後期プロジェクトを進めている学生の面々。
「こっちの相談に来てください!」と自ら進んで先生や先輩方に活発に質問する姿も多く見られました。気づきが繋がったチームからは思わず拍手が鳴り響いたところも…。一瞬見えるスッキリした表情は、「部員の満足」のひとつの表れでしょうか。

今回の一連の話を通して、自分の担当するプロジェクトからこれからの部活の話まで、自己の改善や自分自身の気づきを増やしていきたいと考えました。すぐには結果のでないものではありますが、ひとつひとつを積み重ねることで「やってよかった!」と来春自分が思えるように、動いていこうと思います。



ビジュアルデザインコース2年 水谷みなも

2015年11月2日月曜日

10月26日の活動レポート

◎内容
①HCD-netの報告
②九州大WS
③和波さんWS

今回は株式会社ディー・エヌ・エーに所属されている和波里翠さんにお越しいただき、講義も交えたグラフィックレコーディングのワークショップを行いました。
未来デザイン研究会の8割程度のメンバーが参加し、グラフィックレコーディングの基本に触れるワーク内容に、普段レコーディングを行わない学生も楽しんで参加しているようでした。



ワークショップ前にここ一週間の活動報告を各学生から報告しました。HCD-Netにてグラフィックレコーディングの手伝いを行った2年の小野寺と水谷に感想を話してもらいました。
小野寺は懇親会の際、浅野先生から「インターンはどこにいくの?」と聞かれ、自己分析から目を背けていたせいで自分のしたいことが言い出せずあまり会話できなかったことをとても後悔した。これからは自分が楽しかったことや嬉しかったことを振り返り、自分のしたいことを見つけインターンに向けて考えていきたいと思ったとを話してくれました。

水谷から今回のHCD-Netは旅をテーマにしたWSだったため、熊本の合宿やUX名古屋に行った経験も含め「良い旅ってなんだろう?」と考えることができた、との話がありました。

私は小野寺の話を聞き、私も自身の自己分析をしていないことに気づき、将来に向けて「自分のしたいことはなんなのか」改めて考える時期になってきたと感じました。





次に福士先輩からもグラフィックレコーディングに関してのお話がありました。現在、UXJapanフォーラムの前日に常葉大学、成安造形大学、九州産業大学の三校でグラフィックレコーディングのワークショップを行う予定です。ワークショップ開催に関して参加校で事前に打ち合わせを重ねるうちに、三校 それぞれのゴールや考えを統一するために本気で議論し合ったことで、未来研もそんな環境になってほしいと考えるようになったとお話されました。

また、安武先生からは常葉大学ビジュアルデザインコースに所属している4年生の内定がほぼ100%になったことに添えて、経験を積み重ねた人は結果が出ているとのお話がありました。
しかし、経験を積み重ねるためには普段やっていることに「今何のためにやっているのか?」「何が自分のためになるのか?」という引いた目線で見ないと目の前の作業だけに集中してしまうというという厳しいコメントをいただきました。
これを聞いて私たちも結果を出すためには未来研の活動に限らず、課題をやるときでも「この課題はなんのためにやっているのか」を引いた目線で作業中に見直す必要があると感じました。

一連の活動報告が終わったところで、和波さんのワークショップにはいりました。ペンの準備やチーム分けなどの作業が部活前に終了しているあたり、今回の実行係である望月会長と2年の濱西には感心するばかりです。




ワークショップを行う前に和波さん自身のキャリアについてお話いただきました。
その中で和波さんは「なぜ自分はサービスデザインをやりたいと思ったか」という自分の経験をもとに、今までの変遷について説明されていました。また、常葉学生の何人かとはグラフィックレコーディングでの繋がりがあったため、デザイン以外でもなぜグラフィックレコーディングを行っているのか、ということに関してもお話していただきました。



和波さんは「これからは社会の問題を解決するためには様々な人たちが関わっていかなければなりませんが、人はそれぞれが違う価値を持っています。
その時にグラフィックレコーディングが通訳のような存在になれると私は考えています。グラフィックレコーディングの特徴である「わからないものをわかるようにする」という点は他のデザインにも共通する特徴です。このことから私はグラフィックレコーディングが自身で一番やりたかったことである”思いの見える化”に近づくのではないかと思い、グラフィックレコーディングをデザイナーの仕事とは別に個人の活動としてやってます。
そして私は新しい価値を見出すためには思いの見える化が重要だと思っているのでわたしはデザイナーをやっています。」とおっしゃっていました。

その後グラフィックレコーディングのワークショップに入りました。
初めは簡単な文章を絵にするところから始まり、最後は日本昔話の舌切り雀を聞きながら話しの流れ構造化をしていきました。
グラフィックレコーディング初心者もいた中、舌切り雀では矢印で話しの流れがわかるようにしていた人もいれば登場人物の感情を描いている人もいてそれぞれの個性が光るものとなり、みんなとても楽しんでいたようです。
今回のワークショップでは構造化することの簡単なルールや構造化することの面白さなどを知ることができました。







私は授業や部活を通してサービスデザインについて従来とのサービスの違いやサービスデザインの手法などにについて学んでいますが実際それをどう就活に移していけばいいのかイメージができませんでした。しかし、和波さんの具体的な経験談のお話はこれから自分の将来を決める上で一つの指針としてとても参考になりました。
また、今回の和波さんのお話から、これから色々な分野とか変わっていくであろう社会において、他人と価値を共有するということは必要不可欠であるとすると、共有する相手の思いを”見える化する”ということに改めて重要性を感じます。自分が学んでいるものはその一端を担っていると考えるととても自信がつきました。

今回のワークショップを通して、私はまず自分自身の考えを”見える化”し、自分のやりたいことのために必要なものは何か自己分析をアウトプットするところから始めてみようと思いました。





2年ビジュアル:田尾柚花