2013年2月15日金曜日

未来デザイン研究展2013



【UXを大切にして、暮らしの理想と不便をデザインしてみました】
情報化でデザインが変わります!と言われて実感がなかった私たちでしたが、スマホを使っていると、やりとりの気持ち良さや安心感が大切だということは知っていました。使う人の気持ちいい体験を作りだす活動=UX(ユーザーエクスペリエンス)が、現代のデザインのカギでした。私たちは、大学で勉強していることと社会で求められることを繋げたいと思って、UXを学ぶデザイン研究会を始めました。
部員30人が、暮らしにある「もっとこうあったらいいな」というコトを見つけて、調査して、デザイン案にまとめました。視点と研究のプロセスをぜひご覧ください。
なお、当日は別のイベントもあり駐車場が大変混雑する恐れがあります。公共交通機関で起こし頂いたほうが良いかもしれません。ご迷惑おかけします。


グランシップ(JR東静岡駅から徒歩3分)
http://www.granship.or.jp/index.php




ごあいさつ
ジェームス・ダイソン卿が日本の小中学校でのデザイン教育の不在を指摘しています。デザインの学びにはアートとエンジニアリングの双方が必要であることは卿の言葉を借りるまでもなく、身の回りの多くの製品やサービスを見れば明らかでしょう。デザインが人の生命と生活に準じる以上、作り手には主観的な発想以上に、客観的な判断が求められています。
こうした客観的なデザインプロセスとしてHCD(人間中心設計)が開発されており、HCDを活用して人々の満足を生み出す活動がUX(ユーザーエスクペリエンス)デザインです。
UXではその製品を利用する人が満足する体験のすべてを視野にいれてデザインを行います。例えばユーザーと製品との最初の接点であろう広告やWEBから、売り場で競合する場面でのブランディング、使用する際のインターフェイス、使用後の口コミや改良情報収集のしくみまで総合的に計画していくことが、情報化社会の今、UXとして重要視されています。
未来デザイン研究部は、授業ではビジュアルやスペースを学ぶ学生たちがUXを学ぼうと立ち上げた研究目的の部活動ですが、今回、普段の学びの成果を問う意味で展示会を開催することになりました。3年生を中心に、ユーザー調査としてのエスノグラフィーや、改善案の提示など、まだまだ中間発表の域をでませんが、ぜひご高覧の上、ご意見やご指摘をいただければ大変ありがたく思います。

常葉学園大学 造形学部准教授
未来デザイン研究部顧問 安武伸朗




未来デザイン研究部 展示会実行委員長

このたびは私たちの研究報告に関心を持っていただきお礼申し上げます。
本展は有志34名の自主活動です。
9月から個人のUX研究を進めながら、会場、広報、図録、会計の各グループごとに計画を進めてきました。
授業では専門分野ごとに学ぶ内容も違うと思っていましたが,発表を前提にUXを考え、協力して展示会を作り上げるにつれて、コースや学年を超えた「来場者に納得してもらえる展示会」のデザインを共有できたように感じています。
2012年度の私たちの活動に対して、学会やワークショップなどさまざまな機会でご指導いただいた大学内外の教員、研究者、企業の方々に改めて感謝いたします。

環境デザインコース
山嵜絵莉



未来デザイン研究部 部長

私たちは大学でコミュニケーションやプロダクトを専攻する過程で、UXを学ぶ必要性に気がつきました。
モノのデザインをする側にいるのに、自分たち自身がモノを買うのに慎重になってきているからです。
制作者が押しつける造形や配慮のないサービスは、いらないと感じてしまいます。
本当に欲しいモノは、ユーザーが気持ちいいと感じる体験のすみずみまで設計されています。
UXは、今のデザインにとって欠かすことができない視点であり、これからの共通項になる事を実感して、自主的に学ぶために未来デザイン研究部がスタートしました。
ぜひ私たちの試みをご高覧いただき、忌憚なく評価していただけますよう、お願い申し上げます。
最後に「未来デザイン研究展」を開催するにあたり、ご来場いただいた皆様、、部員、顧問の安武先生に感謝の気持ちをお伝えします

ビジュアルデザインコース
猪又英恵